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12cm~越えられない距離~

第18章 冗談じゃなくても~真央side

「ん?」

あたしを見て、にこっと笑う顔に引き込まれそうになった。

慌てて

「どうしたの!?さっき買ったんでしょ!?」

「たこ焼き、何か美味しそうだし」

「兄ちゃん、あいよっ」

屋台のおじさんは、ノブちゃんに出来上がったたこ焼きを渡すと、他のお客さんの注文に応じていた。

「行こうか」

「う、うん」

手提げのビニール袋に入れて、あたしの分まで一緒に持ってくれる。

優しい。

けど。

妙に手慣れてる感じがするのは…気のせい?

「ねぇ、ノブちゃん、青のり嫌いなの?」

「そんな事ないけど?」

「じゃあ、何で?」

「ん?真央ちゃん、青のり要らなかったんだろ?」

「何で…?」

「見てれば分かる」

ドクン!!と心臓が大きな音をたてた。

え…?

「せっかくきれいにグロス付けてるんだから、青のり付くの、気にするかなって」

そうだけど…。

そうなんだけど!!

すべてが見透かされてるみたいなのも、それはそれで嫌なんだけど!!

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