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12cm~越えられない距離~

第21章 優しい人~晶side

「え?何?」

「肩車しようぜ」

わーい!!と大喜びでノブちゃんの背中にしがみついた。

そらくんを肩車して、ノブちゃんが立ち上がるまで、繚と後ろで手を貸した。

「わぁ!!高い!!すっごい!!」

「おい!!暴れるなよ!?」

「大丈夫だもーん」

さっきまで泣いてたのに。

そらくんのはしゃぎように笑いを浮かべていると、

「そらくん。パパとママ見つけたら教えてな」

「うん!!」

そらくんが周りを見渡す。

「そらくんのお父さーん」

「そらくんのお母さーん」

私達も、大きな声で呼びかけた。

周りの人がこっちを向いて、少しだけ気恥ずかしくなるけど、そんなの気にしてられない!!

しばらく続けていると

「そら!!」

女の人の声がした!!

「今、聞こえた?」

「どっちからだった?」

キョロキョロと見回すと、そらくんが

「あ!!ママー!」

「そら!!」

そらくんが見ている先に、焦った顔つきの女の人がいた。

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