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12cm~越えられない距離~

第22章 自信、無くなるよ…

電話し終わると、ハハオヤと目があった。

「何?ノブコ?」

「何で分かるんだよ!?」

「会話の内容?」

相槌打ってただけなのに…恐ろしいな。

「デートするの?」

「やむを得ず」

「ふぅん」

ハハオヤの口調が何か気に入らない。

「俺は仕方なく行くんだからな!?」

「はいはい。んな事聞いてないし~」

何だよ!!

俺だけ気にしてるみたいじゃないか!!

「でも良かったね」

「何が!?」

「アンタ夏休み入る前くらいから暗かったから」

「は!?」

「汝の隣人を愛せよ。友達、大事にしなさい」

「…キリスト教徒でもないくせに」

「まぁね。八百万の神を信じてるから」

「都合のいい奴」

軽く睨むと、ふふっと笑いを浮かべた。

ハハオヤの楽天的な性格が鬱陶しいと思ってた。

でも、やっぱり敵わないかも。

気にしないようで、結構見てるんだな。

見守る、ってのも…器がでかくないと出来ないのかもしんない。

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