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12cm~越えられない距離~

第22章 自信、無くなるよ…

アキが何かを思い付いたみたいで、

「あ」

と呟くと、俺の顔を見て

「ごめん」

と急に謝ってきた。

「は!?何が!?」

「えっと…とにかくごめん!!」

訳の分からない俺を尻目に、アキが真央の側によって何やら話し始めた。

小声で話してるから、何を言ってるのか聞こえない。

何なんだ?

暫くすると、真央が

「繚平くん、ごめんね。ありがとう」

そう言ってにっこり笑った。

「ん?あぁ……あ?」

ごめんねも、ありがとうも、その微笑みも。

すべて意味が分からず、曖昧な言葉を返すばかりになってしまった。

アキと何の話したんだ?

「じゃあ、あたし、行くね」

「うん。頑張れ」

「うん。…アキもね!!」

「いや、私はいいから」

また二人だけで会話して、俺は除け者かよ!?

…ってか、『行くね』!?

戸惑う俺をよそに、真央はじゃあね!!と手を振って、早足で立ち去っていった。

…え?この状況って…どういう事!?

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