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12cm~越えられない距離~

第22章 自信、無くなるよ…

へ?俺?

「何が?」

「真央、行っちゃって…良かった?」

「あぁ…」

良かったも何も。

二人がまさかの両想いだったってのにビックリして、言葉が上手く出てこない。

「うまくいくといいけどな」

今までが今までな分、本当にそれが心配で。

「繚、いい人だね」

「はい?」

「だけど、好きな人諦めても平気なの?」

「…はいぃ!?」

驚いてアキを見ると、私は分かってるとでも言いたげな顔で俺を見ていて。

「アキ?」

「うん」

「俺が、誰を好きだって!?」

問い詰めると、アキは目をパチパチと瞬きして

「真央…じゃないの!?」

アキの言葉に、ため息と共に力が抜ける。

何だよ!?それ!!

「…じゃねーよ」

「え?」

「あいつは…真央は、小さいときから知りすぎてて、恋愛対象じゃないし」

「え…そうなの!?」

そうなの!?じゃないし!!

…って事はさ、アキは俺の事をそういう風に見てないって事か。

はぁ…自信なくすなぁ…。

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