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12cm~越えられない距離~

第25章 付き合って下さい!

真央の態度があまりに変で、怪訝な顔をして覗き込むように見ると

「うん…行った」

観念したように、頬を染めて頷いた。

「そっか。うまくいった?」

「うん。あたしから告った」

「すげぇ。強いな!!」

「うん。…って言っても、深月ちゃんのおかげだけど」

深月って言うのは、ノブちゃんの妹だ。

保育園児の割に、口が達者だし、場の空気を読むのが上手いからな。

何か、想像できる。

「そうか。みぃちゃんは相変わらずか」

笑いながら言うと、真央がキョトンとして

「繚平くんも、深月ちゃんに助けてもらったの?」

「そうじゃないけど」

どっちかって言うと、やり込められた感じなんだけどな。

「ん?」

真央が小首を傾げる。

と。

「真央ー!!どこ行ったのー!?」

アキの声がした。

「お。呼ばれてるぞ」

「あ、じゃあ、またね!!」

それだけ言うと、慌てて体育館の中に戻っていった。

アキ、忙しそうだな。

見ていこうかと思ったけど…ま、いいか。

肩をすくめると、家に帰る道を歩き出した。

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