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12cm~越えられない距離~

第25章 付き合って下さい!

帰り道の途中で、ノブちゃん家に寄った。

「こんにちわ~。ノブちゃんいる?」

玄関先で呼び掛けると、奥からエプロン姿のノブちゃんが出てきた。

「繚平?どうした?」

「部活の帰り」

「へぇ。描けたんだ」

「ま、何とかな」

力なく笑った俺に、ノブちゃんは眉をあげて見せると

「時間あるなら上がれよ。今、みぃのおやつ作ってるんだ」

「あ、みぃちゃんいるんだ」

「おぅ。おい、みぃ!繚平だぞ」

ノブちゃんが奥に呼び掛けると、パタパタと足音がして

「あー!りょーへーだ!!こんにちわ!!」

白いワンピースを着たみぃちゃんが現れた。

「みぃちゃん、こんにちわ。ワンピース可愛いじゃん」

「今日はね、かわいいプリンセスなの」

両手の親指と人差し指を合わせてハートマークを作ると、にこっと笑った。

「そうなんだ。プリンセス、とっても可愛いよ」

俺の言葉に、うふふと笑うみぃちゃんに、ノブちゃんは苦笑いを浮かべると

「フラペチーノ作るから、上がって来いよ」

と、俺を招いた。

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