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12cm~越えられない距離~

第26章 そんなんじゃないから

「何だそれ!!」

2学期が始まって。

ノブちゃんに皆美ちゃんの話をしたら、開口一番にこう言われた。

「それ、俺が言いたい」

「何だよ!?多少期待したのか!?」

ノブちゃんが楽しそうに言うから、

「そういう訳じゃないけど」

とりあえず否定しておかないと。

「ふぅん…。手芸部かぁ」

ノブちゃんが腕組みして考え込んだ。

「ん?手芸部と交流あるのか?」

「うん…。文化祭の時なんかにちょっとな」

あぁ…。文化祭ももうすぐだな。

「部員数ギリギリで、大変だって話は聞いた事あるよ?」

「手芸部が?…へぇ…」

昨日の様子では、部活動としてではなく
、皆美ちゃん個人に教えて欲しいって感じだった。

あの必死さが、その部分と関係あるのかは分からないけど…。

「んで、教えるのか?」

ノブちゃんが、首を傾げて聞いてきた。

そこが問題なんだよな…。

「ん~、人に教えるの、苦手なんだよな…」

ふぅ、とため息をついた。

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