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12cm~越えられない距離~

第28章 やめちゃえばいいのに

《真央side》

「何か…真央が前に、ノブちゃんが女の子と仲いいのが気に入らないって話したの…分かるな」

「え!?」

突然の話に驚いてアキを見た。

何で!?

「アキの調子の悪いのって、ノブちゃんが原因なの!?」

「え?…あぁ、違う違う。そうじゃなくて」

アキは笑いを浮かべたまま、

「そうじゃなくて…誰にでも優しいって、罪だよね」

えーっと…?

「それって…繚平くんの話…?」

確認のために聞くと、アキは否定も肯定もしなかった。

でも、それって返事してるのと同じだから。

「えー、でも、あの手芸部の子の事言ってるんなら、大丈夫だよ。繚平くん、あの子が好きで手伝ってる訳じゃないもん」

ノブちゃんもそう言ってたし。

困ってる人をほっとけないんだろうって。

「分かってるよ。だけど…」

「だけど?」

「………」

アキの声が小さくて、よく聞こえなかった。

「え?」

聞き返すと、アキは顔を赤くした。

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