12cm~越えられない距離~
第28章 やめちゃえばいいのに
「あ…、じゃあ、皆揃った所で」
大島先生が近藤に話を振った。
「あ、はい。二学期も始まり、三年生は部活動自由参加の時期に入りました。文化祭も近付いてきます」
あ…部員が少ないと思ったけど、三年生がいないからか。
「例年、文化祭では作品展示をしていましたが、ただ展示をしているだけで、正直反響は少ないです」
…なんか。嫌な予感がする。
「だから、今年は何か工夫をして、美術部も頑張ってるって思ってもらえるような事をしたいと思ってます」
あ。やっぱり。
「それ、決定事項?それとも近藤の考え?」
俺が聞くと、近藤は不機嫌そうに俺を見て
「これから皆の意見を聞こうと思って」
「俺、無理だから」
「はぁ!?」
バッサリと突っぱねると、近藤は目を丸くした。
「文化祭、手伝い頼まれたから忙しい」
「手伝いって…クラスの?」
「いや。手芸部の」
「はぁ!?何それ!!自分の部を放って、他の部の手伝い!?」
近藤の目がつり上がった。
俺達のやり取りに、周りの奴らも諦めに似た笑いを浮かべている。
大島先生が近藤に話を振った。
「あ、はい。二学期も始まり、三年生は部活動自由参加の時期に入りました。文化祭も近付いてきます」
あ…部員が少ないと思ったけど、三年生がいないからか。
「例年、文化祭では作品展示をしていましたが、ただ展示をしているだけで、正直反響は少ないです」
…なんか。嫌な予感がする。
「だから、今年は何か工夫をして、美術部も頑張ってるって思ってもらえるような事をしたいと思ってます」
あ。やっぱり。
「それ、決定事項?それとも近藤の考え?」
俺が聞くと、近藤は不機嫌そうに俺を見て
「これから皆の意見を聞こうと思って」
「俺、無理だから」
「はぁ!?」
バッサリと突っぱねると、近藤は目を丸くした。
「文化祭、手伝い頼まれたから忙しい」
「手伝いって…クラスの?」
「いや。手芸部の」
「はぁ!?何それ!!自分の部を放って、他の部の手伝い!?」
近藤の目がつり上がった。
俺達のやり取りに、周りの奴らも諦めに似た笑いを浮かべている。