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12cm~越えられない距離~

第28章 やめちゃえばいいのに

「まぁまぁ、落ち着いて話し合おう」

大島先生が、俺と近藤の間に入った。

「実際、クラスでの役割分担なんかもあるだろうから、出来ることは限られてくると思うよ」

「先生!?」

大島先生が近藤を諌めると、近藤は焦ったように先生を見た。

そして、俺を睨み付けていい放った。

「中谷くんは…何がしたいの!?部の和を乱して、愉しい!?」

「はぁ!?」

乱してるのはどっちだよ!?

コンクールの事といい、自分の都合で動いてるのはそっちもだろ!?

「そんなに手芸部の手伝いがしたいなら、美術部やめちゃえばいいのに!!」

近藤の言葉に、部屋のざわつきがピタリと止んだ。

静寂の中、俺と近藤は見つめあい…

「なっ…何よ!?言いたいことがあるなら言いなさいよ!!」

俺はため息を1つ付くと、口を開いた。

「あのさ」

俺の言葉に被せるように、沢尻が手をあげて

「あ、俺も無理。うちのクラス、劇やるみたいで、背景書くの頼まれたから」

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