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12cm~越えられない距離~

第7章 球技大会で

球技大会当日。

校庭で開会式をやって、その後は各自それぞれの競技を行う場所に移動となった。

俺はテニスだから、校舎裏のテニスコートへ向かった。

えーと、俺はまずどこで待ってればいいんだ?

対戦表をみて、自分の最初の試合がBコートの第二試合だと確認して。

じゃ、この辺で試合見てればいいか。

第一試合は3A対1C。

知り合いが出てる訳じゃないから、どっちを応援することもなくただ見ていると

「繚平くん?」

名前を呼ばれて驚いて振り向くと、真央が立っていた。

「あれ?真央、お前バスケだろ?」

部員は優先で戦力にされてる筈だ。

「うん。次は第4試合だから、クラスの応援」

指差す方向を見れば。ダブルスの試合が真央のクラスらしい。

「繚平くん、テニス上手いの?」

分かってて聞くか!?

「まさか。じゃんけんで負けたんだ」

「…負けたから、なんだ」

くすくす笑いながら、周りを見渡して

「ノブちゃん…は?」

「バレー。残ってたやつで背が高い順に連れていかれた」

「ふぅん…だからいないんだ」

真央はクスッと笑って俺の横に座った。

「それでふて腐れてるの?」

「…んな事ねぇよ」

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