テキストサイズ

12cm~越えられない距離~

第7章 球技大会で

「じゃあ、私が繚平くんの応援するよ」

「クラス違うのにか!?」

「別にいいんじゃない?」

「あんまり良くはないんじゃないか?」

無駄に期待されても応えられないし。

そもそも予選で消える予定だしなぁ…。

口を尖らせて何かを考えていた真央が、急にふふっと笑い出すと

「あ、そうそう。おじさんが繚平くんに感謝してたよ」

「は!?何で!?」

「コロッケ」

コロッケ!?何の話だ!?

「売上げいいんだって。名前のおかげだって言ってたよ」

コロッケ…名前!?……あ、まさか。

「ラブコロ…?」

「うん!!そうそう!繚平くんが付けたんだよね」

いやいや、ちょっと待て。

何でそんな事になってんだ!?

「あ、あれは」

「繚平くんの案って聞いたときは意外すぎてびっくりしたよ」

「…だよな」

俺もびっくりしてる。

「でも、すっごいいい感じだよ!!合ってる。さすがだね」

「…どうも」

合ってるも何も、そもそも品物見てないのに。

でも否定するには、真央の笑顔が眩しすぎて…。

何となく、そのまま流してしまった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ