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だぶるラブ! 僕の周りは花盛り

第3章 これで、学園の一員

「ねー、君…」
 後ろから誰かが話しかけてきた。

「ん?なに?」
 声の方を向く俊季。

「会長様と知り合いなの?」
 女子生徒はキラキラした目で見ている。

「え?知り合いじゃないよ、今朝…門の前で始めてあって…」
 俊季が引きながら説明をしようとしている。

「今朝!ってことは、君が『花びらの君』だね」
 別の生徒が話しに割り込んできた。


「『じゃないかな?』って思っていたんだ」
 次々と生徒達が俊季の周りに集まる。


「え?え?なに?みなさん…どうしたんですか?」
 女の子の中に男の子もいる。その男の子の目もキラキラしている。

(ここってBLありなのか…!もしかして、あの会長も…)
 俊季は背中に冷たい何かが走るのを感じた。



「そこ!聞いていますか?」
 壇上の女子生徒が俊季の方にポインターを向ける。


 俊季は一気に注目の的になる。

(わっ!注目された!)
 周りからの目が俊季に集まっていることをヒシヒシと感じている。

 俊季の周りに集まっていた生徒たちもどうしていいのかわからず、ザワザワしている。


「はーい!聞いてマース」
 俊季のそばにいた、男子生徒が手を挙げ、返事をする。

「では、きちんと、座ってください!」
 女子生徒がポインターを振りながら言う。

「はーい」
 男子生徒が周りの生徒の肩や背中をポンポンとっ触って回る。

 俊季に群がっていた生徒達も少しずつ離れて移動を始めた。

(解放された…気を付けよう…)
 俊季がホッと一息つく。

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