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だぶるラブ! 僕の周りは花盛り

第1章 今日僕は入学します

 桜の木の下で立ち尽くす俊季。

 花びらが雪のようにフワフラ降ってくる。

「新入生?」
 背後から声をかけられた。

「っん?」
 振向くと、そこには王子様のような綺麗な顔の生徒が近づいてくる。

「は、はい」
 俊季は少し赤くなりながら返事をした。

「ようこそ、わが体育校へ」
 綺麗な顔の生徒はニコッと笑って俊季の前に立つ。


(き、きれいな人。制服からして、男子だよね)
 俊季は目をパチパチさせている。

 生徒は何も言わず、ニコニコしている。

サァーっと春の優しい風が二人の間を抜けている。

(いい匂い…コロンかな?)
 目の前の彼から柑橘系のいい匂いがした。



  ピピィ…
 着信音が聞えた。


「ふぅ……じゃ、またね」
 チュッと俊季の頬にキスをして男子生徒は去って行った。



「な!」
 桜の花びらが舞う校門で俊季は固まってしまった。

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