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「みてみて、花びらの君って彼よ」

「えー…ホント？もっと可愛らしい子って聞いたわよ！」


（？なんだ…）
　錬馬は、いつもは気にもしない女子生徒たちの会話が気になった。

「ぜったいそうよ…だって…」
　女子生徒は錬馬に気が付かずに話し続ける。


「…何の話だ？」
　錬馬が話しかけてみる。

「えー知らないの？キングのキスをもらった花びらの君のことよ」
　後ろから話しかけられた子が普通に話す。

「あ!!ぁわゎゎ…」
　話しかけた人を確認できたこは青ざめていく。


「あ、笹木弟くん！なんでもないよ！ほほほ！失礼します」
　あわてて取り繕うがもう遅い。


「逃げなくていいよー、別に俺は怒ってないしー」
　錬馬はニコニコ笑っている。が、目は笑っていない

「詳しく聞かせてもらっていいかな？」
　錬馬はしっかり肩を捕まれている。

　捕まってしまった女子生徒はガタガタ震えながら錬馬を見上げる。

「ね！教えてくれるよね」
　念押しする目が光る

「は、はい…」

今日桜の前で会長が見かけたことのない生徒と話をしていた。

その生徒とキングが熱い抱擁をかわす

生徒は、受け入れた。

キングは去り際彼を『花びらの君』とよんだ

「私たちが知っている情報です…」
　涙目の女子生徒が錬馬を見上げる。


（あのチビが兄さんの……あんな………）
　錬馬の顔がドンドン険しくなっていく。



「ひ！す、すみません…」
　女子生徒はガタガタ震えながらその場に座り込んでしまっている。