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だぶるラブ! 僕の周りは花盛り

第6章  副会長の苦悩

  朝から予定が狂いまくりだ…


「おはよう。ございます」


「おはようございます!!」


「今日は、新一年生対象の入学式です。
在校生である我々は、各々の配置で、事故等が起こらないように、気を引き締めて行動するように。

会場受付の奥田さん。速やかに新入生の入場と確認ができるように、よく目を光らしてください。


「言われなくても、迅速に動かすわよ」
 おしゃれ眼鏡をキラリと光らせる腕章をした女子生徒。

(ほんと、頼みますよ…遅刻者とか出ると、時間が押すから……)


園内誘導の湧田さん。保護者の方々やご来賓の方にご不快や、ご不満にならないように、心がけてください。

「は、はい。頑張ります」
 体中を緊張させている腕章をした男子生徒

(大丈夫なのかなカチカチだよ)

外警備の草刈先輩。有事の時はよろしくお願いします」

「任せろ。有事などおこさせない」
 ビシッと背筋を伸ばして立つ腕章をした男子生徒。

(この人だけだよ、安心できる人は)
 手毬はの担当する所のリーダーに声をかける。


「笹木会長…皆さんに一言おねがいします!」
 手毬は隣に立っている会長にマイクを渡そうとする。


 会長はそのマイクを取ろうとしない。

「会長!」
 手毬が小さく背中を押す。


「あ…ごめん。みんな!ケガしないように、頑張ろうね」
 満点の笑顔をスタッフに振りまく。


「はぁぁい♡」
 一般スタッフは目を♡して返事する。

 生徒会メンバーは笑ったり、苦笑したり、様々な反応。


「では、持ち場に移動して下さい」
 手毬の号令で、スタッフたちは散っていく。

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