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だぶるラブ! 僕の周りは花盛り

第6章  副会長の苦悩

(いない!少し、目を離すといなくなる。困った男だ)

 周りをきょろきょろ見回しながら講堂に向かう手毬。


(無駄にいつも、キラキラして目立つのに、なぜ見当たらない!!)


「……、ぁ…副会長様だ」
 講堂から数人の女子生徒が出てくる。


「きみ。きょっといいかな?」
 手毬は微笑みを浮かべながら女子生徒に声を掛けうる。


「は、はい!」
 顔を赤らめながら、女子生徒は立ち止った。



「会長…見なかったかな?」
 ニコニコほほ笑みながら聞いてみた。


「会長……あ、さっき来た子の話では、『桜の門の方で見た』って言ってました」
 女子生徒はモジモジしながら言う。


(桜の門…裏門かぁ何しに行った?弟くんでもいたのか?)

「ありがとう。蓮乗寺さん」
 手毬はさっそく。裏門の方に走って行く。




「きゃー副会長様に名前呼ばれちゃった」
 情報を口にした女子生徒はピョンピョン跳ねながら喜ぶ。

「いいなー名前呼ばれて!!」
 周りの女の子たちが羨ましそうにしている。



手毬は、ものすごい記憶力がいい。そのため。大体の在校生のプロフィールを暗記している。

生徒のほとんどが知っている事だが、呼ばれた本人にとっては、うれしいことのようだ。

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