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不器用なくちびる

第25章 【栞 23才】

「やった…!俺、夢だったんだ。」


そう言って橘くんが一度離れて行き…
パチンと音を立ててゴミ箱に向かうと
妙にいそいそと戻ってきた。

一緒に暮らすようになってから
見られるようになった、
稜くんのちょっとエッチで
子供みたいなかわいい素顔。
こんなところも私は好きだけど…


「稜くんってば…///」


「だって、考えてみろよ。
本当の意味でひとつになるんだぞ?
俺たちの間を隔てる物が
何もなくなるんだ。
いくら薄い薄〜いゴムだって…」


「わ、分かったよ…
私も、ドキドキしてきたから…」


稜くんは、だろ?と言わんばかりに
ちょっと得意な時にする顔をして
私に近付いてくる…

粘膜をすり合わせ、ゆっくりゆっくり…

そして二人は本当にひとつになった。


「うわ…」

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