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不器用なくちびる

第2章 呼出

入学式から2ヶ月経った、
放課後の中学校の体育館。

その外階段は普段全く人の気配が無い。

けれど…

今は5人の男子生徒が輪になって
座っていた。

その中心で制服のブラウスのボタンを
一つづつ外されているのは私…

手を伸ばしているのは、
学年で一番恐れられている
椎名という男子生徒だ。

椎名は小学生の頃から地元では
有名な不良だったらしいけど…
引越してきたばかりの私は
そんなことは知らなかった。

だから知らず知らずのうちに気に障る
様な態度をとってしまったの…?

入学早々目を付けられた
理由は私にはわからなかった。

少なくともこの時は…

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