
溺れる愛
第11章 結合
『…く…最低……大嫌い……』
顔を覆って泣きながら、那津への憎悪が止まらない。
(初めては…好きな人としたかった…こんな奴に…)
どうしてこうなったのか。
そもそも何がいけなかったのか。
考えなくても答えは解っていた。
最初から、言いなりになるべきでは無かった。
どうして強く拒まなかったのか。
───少しの期待───
これが全てを最悪な方へと導いてしまったんだ。
「…動くぞ」
その言葉と同時に、ゆっくりと那津の腰が律動を始める。
『───!』
那津が腰を落とす度に激痛が走り、芽依は苦痛に顔を歪めた。
「…足…力抜けよ」
『いっ…無理…、いやっ…』
余りの痛さに、とても力を抜く事なんて出来ない。
悔しさと後悔と罪悪感の涙は止まらなかった。
「…っ……」
『んっ、ぃあっ、あっ…!』
那津のリズムが段々と速さを増して
お互いに弾んだ吐息が洩れる。
ズキズキと痛む下半身にも、少しの慣れが生じ始めた頃
那津は芽依の露わになった胸元に舌を這わせた。
