溺れる愛
第18章 久しぶりのときめき
「でもね、まだこれは序の口。
もっと面白い事が起きるから。」
『あの…さっきからよく解りません…』
那津が本を出した事が面白い事?
だけどこの人は、レオンが那津だって知らないはず…
ならどうして、今こんな話を…?
「うーん…ハッキリ言っちゃうと
俺の楽しみが減るから敢えて濁すけど…」
『はい…?』
「俺は割と知ってるよ。
芽依ちゃんの知りたいことも。」
『私の…知りたいこと……?』
田所さんは相変わらずの含み笑いで、何を考えているのかサッパリわからない。
「あ、彼女戻って来たね。
もうこの話はおしまい。
あとはご想像にお任せということで」
『???』
すると菜々子ちゃんがすいませーんと可愛らしく謝りながら戻って来て。
宣言通りそこで話は中断されて、結局田所さんの言葉の意味は理解できなかった。