
溺れる愛
第26章 選択肢は一つ
もう、私はここで死ぬのかもしれない。
そう思うと恐怖で全身が震えた。
近づいてくる男たち。
そして、1人の男の手が
私のドレスの肩紐にかかった。
『いや…触らないでっ!!』
両手を縛られていて何も出来ない。
いくら声を荒げても、誰にも届かない。
男たちは無言で、ただ忠実に言いつけを守るかの様に
私のドレスを脱がそうとした。
『いや…っ』
ギュッと堅く目を瞑ると
突然、倉庫の扉が開かれた。
「誰だ!」
流石に男たちも驚いた様子でそちらに銃を向けていて
私はその塊にさえも背筋がゾッとした。
「もう、その辺にしておけ」
