溺れる愛
第28章 あなたの深い愛に溺れていたい
それからお風呂を借りて、ここでも驚愕した。
東京の那津の家のお風呂より…またより一層広くて
勿体ないとさえ思ってしまう。
そして、部屋の灯りを消して
アロマキャンドルを焚いて
二人であの時、再会した夜と同じようにワインで乾杯した。
うっすらオレンジ色の部屋が良いムードに包まれていて
お風呂上がりの那津は、髪の毛から滴る水が
その綺麗な鎖骨に滑っていて…
破壊力が半端なくて…
直視できません!!!
ドキドキしながら横目で、そこら辺のモデルや俳優より遥かに格好良い那津を盗み見てると
「なに」
と、伏し目がちに目線だけこちらに寄越して
ふっと笑ったその顔があまりに妖艶で
もう、鼻血でそう…。
『ううん…なんでもない…』
ワインを飲んでいるはずなのに、
もうなんか、味しない…。