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百合短編集

第1章 絵を書いて

急いでいる時に限って目についてしまうものもある

佐竹は美術室の前で立ち止まった

「この絵…」

つぶやき見つめる先は一人の美術部員の水彩画だった

普通に見ていればただの幾何学模様にしか見えないこの絵

佐竹は何かを感じた

「その絵がどうかしたの?」

佐竹の後ろからひとりの少女が声をかけた

佐竹は振り向くとそこには明るい茶色の短髪が印象的な少女が立っていた

「すっすいません!」

とっさに佐竹は謝った
何がなんだか分からずに

「あっいやそんなつもりじゃないの!その絵はね」

いきなり謝られ驚いた少女は懸命に腕を振って話をしようとする

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