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姉さんに夢中

第23章 ストレス

10月も残りわずか。
もう来週から11月だ。

両親が留守の休日だというのに、珍しく僕も姉さんもそれぞれ自分の部屋にいた。

一応姉さんは受験生だ。
朝食を食べ終えた後、勉強するからと自分の部屋に行ってしまった。

僕とは違って、高校に入学してからずっと1位、2位を争う成績をキープしているから、周りからの期待も大きい。

「お姉ちゃんの勉強の邪魔したら来月のお小遣い半分にするからね!」

出かける際に母さんが残していったセリフだ。

仕方なく僕も自分の部屋にこもり、ベッドに横になって友人に借りた漫画を読んでいた。

が、いつの間にか眠ってしまっていた・・

夢を見ていた。

広い草原に姉さんと2人きり。
手を繋いでただ立っている。
姉さんを見ると優しく微笑んでくれた・・

そっと姉さんを抱きしめる・・
広い草原で2人きりで抱き合った・・

心地よい温もりが気持ちいい・・
腕の中の柔らかな感触・・
ああ・・姉さんの匂いだ・・

なんてリアルな夢だ・・
姉さん・・

「・・姉さん・・ん?・・ぅわっ!?」

驚いて一気に目が覚めた。

目の前に姉さんがいた。

いつの間に僕のベッドへ潜り込んだのか、微笑みながら姉さんがすぐ隣で横になっていた。

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