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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第3章 初夜。

 剛史は首を振り、美奈恵を真っすぐに見つめた。
「こんな言い方は適当じゃないかもしれない。だが、美奈、俺は同じ家に住んでいながら、とっくに冷え切っちまってるうちの両親より、二十年も前に手に手を取って死んだお前の親父さんやお袋さんの方がよほど幸せだったと思うぞ」
 美奈恵は弾かれたように顔を上げて剛史を見た。

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