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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第4章 逆らえない恋心

 何の気なしに手に取ると、何とピアノの蓋が開くことに気づいた。開けてみると、途端に聞き憶えのあるメロディが流れ出す。
「これって、オルゴール?」
 美奈恵が呟くすぐ側で剛史の声が聞こえた。あまりに近すぎる気がしないでもない距離だ。殆ど彼の唇が耳朶に付いてしまいそうなほどの至近距離で、少しドキドキする。
「ああ、平井堅だな」
 平井堅の人気曲〝瞳を閉じて〟が流れてくる。

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