テキストサイズ

レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第4章 逆らえない恋心

「押しつけがましいかな、俺」
 ややあって剛史がポツリと洩らし、美奈恵はハッとした。
「そんなことないよ。ありがとう。大切にするね」
 たとえ、この契約が完了して、私たちが夫婦でなくなっても。その先はついに言葉になることなく胸の奥に消えた。
「それに、こっちのオルゴールも」
 美奈恵はもう一つの包みを開け、薄紫の小さなグランドピアノをガラステーブルに置いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ