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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第4章 逆らえない恋心

「私ね、瞳を閉じては好きな曲なんだ」
 ピアノの蓋を開けると、曲が流れ出す。
「俺も凄く好きだ」
 剛史の直截な言葉に、思わず頬に朱が散った。
 馬鹿みたいと慌てて自分を叱る。剛史が好きなのは歌の方であって、何も美奈恵ではない。なのに、ここまで過剰反応する自分はどうかしているとしか思えない。
「面白いね」
「何が?」

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