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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第4章 逆らえない恋心

 あろうことか、美奈恵と剛史の顔が殆ど重なり合うほどに近づき、唇などは殆ど触れ合わんばかりだったのだ。
「―!!」
 彼から離れなければと理性はしきりに呼びかけるのに、身体はその場に縫い止められたかのように動かない。
 二人はかなり長い間、そのままの体勢で見つめ合っていた。通りすがりの観光客が抱き合う二人を興味深そうに眺めて通り過ぎるのにも気づかなかった・

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