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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第5章 別離、それとも~切な過ぎる夜に~

 美奈恵はよく呑み、笑い、喋った。元々、あまりアルコールに強い方ではない。グラスワインを一杯空にしただけで、もうかなりの酔いが回ってしまった。
 対する剛史は酒豪を持って任じるだけあり、流石に強かった。ワインを何杯飲んだか知れないのに、眼許がほんのりと染まっているだけで、殆ど素と変わらない。良い男が酔いに眦をうっすらと染めている様はなかなか絵になるものだ。何というのか、男の壮絶な色香を漂わせているとでもいえば良いのか。

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