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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第5章 別離、それとも~切な過ぎる夜に~

 美奈恵はおどおどと剛史を見上げた。怖い、怖い、今日の剛史は剛史じゃない。寒くもないのに、身体が震える。
「剛史、とにかく手を放して。こんな格好じゃ何も話せないでしょ」
 美奈恵は懸命に訴えた。
「ね、せめて服だけでも着させて」
 やはり、こんなバスローブ一枚きりなのがいけなかったのだ。ちゃんと服を着て理性的に話し合えば、きっと剛史も判ってくれるはず。

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