テキストサイズ

レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第5章 別離、それとも~切な過ぎる夜に~

「そのときはお祖母さまに訊ねるよ。俺のどこが気に入らないのか、どこを直せば水無瀬家の跡継ぎとして認めて貰えるのか。大学に行けというのなら、行く。まずは高卒の資格を取らなきゃいけないだろうけど、それでも良い。お前のためなら、俺は何だってやる」
 そんなに優しくしないで。優しくされたら、私はきっと剛史に縋ってしまう。その優しさに甘えて離れられなくなる。
 すすり泣く美奈恵を剛史は静かに抱き寄せた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ