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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第5章 別離、それとも~切な過ぎる夜に~

「プロポーズだよ、プロポーズ。俺と結婚してくれっていってんの」 
 向日葵のように眩しい笑顔にひとめ惚れしてから、一体、何十年経ってると思ってるんだ? お前は俺の初恋の女なんだぞ。
 耳許で囁かれ、美奈恵は言葉を失った。
「俺たちは逃げるのだけは止めよう。逃げないで、現実から眼を背けないで生きていくんだ。それがお前を道連れにせず、生かす道を選んだお前の両親への何よりの供養になるだろうから」

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