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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第5章 別離、それとも~切な過ぎる夜に~

 剛史の言葉が心に滲みてゆく。その言葉の一つ一つが温かな光となり、美奈恵の頑なに凍った哀しみに閉ざされた心をゆっくりと溶かしていった。
 涙の幕でくもった瞳に左手に填めたドルフィンリングが映った。剛史が結婚の記念にと買ってくれたダイヤモンドのリングだ。

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