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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第1章 始まりはまるで最悪のドラマのように

―止せよ、剛ちゃんなんて、気持ち悪い。美奈が剛ちゃんて呼ぶときは最低最悪のときだからな。これは少し考えないと。
「小学生のときは苛められて泣いてる剛ちゃんの涙をハンカチで拭いてあげたのは誰だったかしら」
 奥の手を使うと、案の定、剛史の低い笑い声が響いてくる。
―それを言われると弱いんだよな。確かに、あの頃は皆、面白がって苛める側ばかりだったのに、お前一人、いつも俺の味方になってくれてたよな。

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