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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第2章 偽りのウェディング・ベル

 いや、そんな冷めた自分だからこそ、最後まで男の本心を見抜けなかったのかもしれない。
 馬鹿だ、私は大馬鹿だ。
 一度溢れ出した涙は止まらなかった。大粒の涙が頬をつたうのに任せ美奈恵は剛史を見上げた。
 剛史は純白のドレス姿の美奈恵を認め、一瞬、眩しいものでも見るかのように眼を細めたものの、美奈恵の涙を見ると形の良い眉を寄せた。

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