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俺はここだよ

第25章 お・ま・け

「翔ちゃん、無理しないで・・・」

「今行くから・・・
ねぇ、部屋・・・暗くしてくれてる?」

「うん、してあるよ」

「じゃあ、待っててね」


バスルームを出て、智のもとへ向かった。
心臓が口から飛び出てきそうなくらい、バクバクしている。
智に初めて抱かれたとき以来だ。


ベットに座り下を向き、俺を待つ智。
俺は智の後ろにちょこんと座った。


「智・・・」


声を掛けると、智はゆっくりと振り向いた。
薄暗く、見づらいのか、じっと俺を見る。


「翔ちゃん、もう少し明るくしてもいい?
暗くてよく見えないよ」

「う・・・ん」


部屋を少し明るくした。
俺は恥ずかしくて恥ずかしくて、膝に手を置き下を向いた。


「翔ちゃん、もう少し前に着て」


言う通りに前に出て、座り直した。
智は俺の目の前に、しゃがみこんだ。

俺は何をしてるんだろう。
超、超、超、恥ずかしいんですけど。


「翔・・・ちゃん・・・」


あぁ、この声・・・
智、超ドン引きしてるよ。
見たいって言ったものの、こんな格好、引くよなぁ。


「かっ、かっ、可愛い!!!」

「えっ?!」


いきなり抱き付いてきた。
そしてキスをした。


「超可愛い。
翔ちゃん、俺のお姫様、超可愛いですけど」


俺から離れ、部屋を明るくした。


「写真、撮らせて」


智は携帯を出してきた。

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