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「再会」と呼べる「出会い」

第3章 再会日和

「私、実は去年、
 16になってすぐに結婚したんです。
 あ!勘違いされますけど
 デキ婚じゃないんですよ」

「…へぇ」

「フツー、結婚するなら
 学校やめるもんでしょ?
 大問題じゃない。
 うちの学校って甘いわよねー。」

「セリハちゃんは
 学校での授業態度も、
 成績も良かったので、
 校長先生が特別に
 許可してくれたんです。」

フォローするよ。
だって悪い事をしたわけじゃないもん。

「けど、よく頑張ってんな
 学業と家の事とじゃ
 両立大変だろ?」

「旦那の両親が
 協力してくれてるから
 助かってます。
 旦那の健康管理はしたいんで
 料理は私がしてますけど。

 両親と話して、高校位は
 やっぱ出てた方がいいかなって」

「…そうだな。
 俺も応援するよ。」

「ありがとうございます。」


恨めしそうにこちらを見る
エミの目が気になったけど…

「あたし、かーえるっ!
 お疲れ様ぁ」

「お疲れ様!!」

彼女は颯爽と調理室を出て行った。
ま…来てくれただけ、いっか。


「ミカ、私も行くね。
 買い物行かなきゃ!
 また明日!
 お疲れ様ぁ」

セリハちゃんも追うように出て行った。


他の子達も次々と帰って行き、
また隠土先生と2人だけになった。

「部員、六人か。
 これから増やして行かないとな。」

「先生が顧問になってくれたから
 すぐいっぱいになりますよ。
 定員決めなきゃいけないかも」

「いや…。

 ところで佐伯さん、この前」




なに?

「…」

隠土先生がためらう。

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