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「再会」と呼べる「出会い」

第1章 苦過ぎた初体験

優司先輩が自転車を引きながら
隣を歩く私に尋ねた。

「取り敢えず…なんて呼ぼうか?」

「え なんでも…」

そう言えば、告白された時から
色んな呼び方だった…。

佐伯さん、ミカちゃん、佐伯…

どれでもいいや

「じゃ普通に“ミカ”
 俺の事も名前で呼んで ユージって
 俺、彼女とは対等でいたいから
 “先輩”は付けなくていーや。」

にこりと笑顔をくれる。

そっか あたし…
一応優司先輩の彼女になったんだ…



わわ

初めての感覚に酔ってしまう。
私、誰かと付き合うの、初めてなんだ。

え つき合うって
実際には何するんだろ… デート?
登下校を一緒に歩いたり、
一緒に勉強したり、ご飯食べたり…?
あとは…

「試しに呼んでみろよ」
優司先輩が立ち止まる。

「え けど呼び捨てって…なんか」
「気にしなくて良いって。
 対等でいたいって言ったろ?」

じゃ、じゃあ…

「優司… くん」

「ぷっ…」

わっ!笑われたっ!!

「ま、いっか。
 可愛いから、許す」

むにっ と優しくほっぺたをつままれた。

何するんですかっ

上目遣いに睨むと
優司先輩…優司くんはフワリと微笑んで
私の口を塞いだ。

二度めのキス。

「真っ赤 」

ニタッと笑った顔に思わずドキリとする。

「とっ 突然だったから、
 びっくりしたんですっ!!
 …優司くんってキス魔なんですか?」

「ミカが可愛い過ぎて したくなんの」


あー…顔が熱いよ…   
家族や親しい友人以外の人に
可愛いとか言われ慣れないから…
すごく、恥ずかしい…  

しかも学校一のイケメンに

…卒業したけど…

「あと、それ
 敬語も、俺には禁止な
 なんか距離感感じっから」

「あ…はい、うん、分かった」

「よし。」

そう言うと、優司くんは私の頭を撫でた。

「あーっクソ!マジで可愛いっ!!」

グイッと抱き寄せられる。
この、強引な腕

あれ… 
さっきも少し思ったんだけど
なんでかな…?


なんだか凄く 
懐かしい

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