「再会」と呼べる「出会い」
第4章 兄と弟
俺が思っていることは
自惚れなのかもしれない。
彼女が俺の後を追った…
…いや そうじゃないのかも
彼女は自らの手で、
地球をあと少しで
滅亡させていたかもしれない
という自責の念に駆られて…
そもそもあの事は
彼女が原因ではない。
彼女に取り憑いたものが
そうさせたのだ…
…俺はそれを目の前にして
止める事が出来なかった。
過去の痛切な思いが蘇ってくる。
「明日からよろしくね。
隠土先生
ところで俺の部屋は…?」
「2階、手前の部屋が空いてるから
自由に使っていい。
風呂沸いたら、教える。」
「ありがと
…いやぁ 学校なんて
生まれて初めて通うよ~
たのしみー!」
次朗は明るくそう言うと
立ち上がった。
「兄さん 大事なのは今。
いつまでも過去を引きずっちゃ
駄目ね。」
「…ぁあ…」
次朗
お前は俺の心が読めるのか?