「再会」と呼べる「出会い」
第4章 兄と弟
過去より今 か
俺は立ち上がって台所に入った。
腕を捲くり手を洗う。
明日の米を研ぎ、
風呂を追い炊きし
部屋に戻る。
「…」
月の明るさは
カーテンを閉めていない窓を抜け
部屋を柔らかく照らす。
あの星は 空は
100年前と全く変わっていない。
「月子」
記憶を戻して以降
俺の脳裏には、彼女の笑顔が
クッキリと張り付いて取れない。
会いたい
彼女に会って
もう一度抱きしめたい。
今度は消えない。
今度は死なせない。
…グァラッ!!
「にーさーん
お風呂沸いたよ!
久しぶりだもん
一緒にはいろっ!!
…あれ 寝ちゃってる…
今日は頭の中が
忙しくなり過ぎて
疲れちゃったかな。
…おやすみ」