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「再会」と呼べる「出会い」

第7章 転校生?

「ミカティ、彼の事、どうなった?」

スミレちゃんがこっそりと尋ねる。
彼、とは次朗君の事だ。

「…入部することになった」

「え  …本当に?」

「ごめんね、隠土先生にも
 お願いされちゃって…。
 これから大変になるかも…」

「そっかぁ…」

スミレちゃんが苦笑した。


「へぇ、隠土、尾裏によく行くんだ。」

「あそこが一番よく釣れると
 思うんだよね」

「俺もそう思う!
 キスとかアイナメとか…
 俺この間さぁ…」


「何?二人、もう意気投合?」

ショウヤ君と次郎君が
釣りの話で盛り上がりながら入ってきた。
あれ? エミは??

「次郎君、エミは?」

「何か大事な用があるって、
 帰っちゃったよ」

「え  …そっか」

てっきり次郎君が入部したから
エミも参加するものだと思った。
…そっか。


「うわ!
 次郎君??なんでいるの?」

セリハちゃんが入って来るなり驚いた。

だよね、びっくりするよね。



他のみんなも揃ったところで、
私は今日から加わる次郎君を紹介した。

「次郎君、じゃ一言お願い」



「今日からよろしくね」


次郎君は満面の笑顔で
それだけ言った。
なんとなく…
部内が色めき立った気がする。

今までは、男子は
ショウヤ君しかいなかったし。
それに、スミレちゃんの彼氏だし。

次郎君イケメンだし、明るいし…
必然的にそうなっちゃうんだろうな。
好意を持つのはエミだけではないはずだ。




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