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「再会」と呼べる「出会い」

第8章 その周りの人々

「兄さんっ!!
 どういうこと?
 俺、聞いてないんだけど」


初登校の次朗は、その容姿に加え、
俺の弟という話題性もあり、
朝から生徒達に騒がれた。

林田先生に聞いたところによると、
朝の職員室前は野次馬の生徒達で
いっぱいだったらしい。


次朗が勢いよく準備室にやってきたのは
一限目の終わりだった。

早々に…なんだ?


「何かあったか?
 神鳥のことか?」


意図的に、
次朗は神鳥由芽と同じクラスになった。

神鳥に前世の、月子としての
記憶を戻して貰うためだ。

それは本来俺の役目らしいが、
心許ないので協力してくれるらしい。


…つーか教師の俺が生徒の神鳥を抱く 
っていうのは今時無理があり過ぎる。

あ “抱く”っていうのは
“抱擁”って意味だが



「…違うよ」

神鳥は関係ないのか?
じゃあなんだ…?


「佐伯ミカ 知ってる?」

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