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「再会」と呼べる「出会い」

第8章 その周りの人々

ミズカ…か。

俺も、神鳥も生まれ変わって
今ここにいる。

佐伯ミカも、同じように
ミズカの生まれ変わりという
可能性はないか?

「なぁ、佐伯ミカって
 ミズカの生まれ変わりって事は
 あり得ないのか?」

「さー…
 けど かんちゃん同様、
 俺なんかさっぱり覚えてない
 って感じだったし。
 あぁーんなに
 愛し合ったのにそれはないでょ?
 少し位気にしてくれても
 いいもんじゃない?」

…うーん。

「ま、だとしても、そうじゃなくても
 一応、確認はしてみるつもりだけど」

「誰に?」

「あぁ、兄さんとかんちゃんを
 転生させたのもその人達だよ」

… 

記憶に残る知り合いに
そんな大きな力を持った人物は…

「ダーマおじさんとドラおじさん」

…ダーマ さん? ドラ…??

「ドラおじさんは月ちゃんのパパ。
 前世で会ったよね?」


あぁ… 

“月王”

月守の長で、月子の父親だ。
確かあの人、元々“チャンドラ”って
名前だったな。

「ダーマおじさんは…
 兄さんは会った事ないね。」

「あぁ」

「闇王だよ」

「え…」


闇王

月守が“光”なら対を成すのが
“闇”を司る闇守だ。

闇王とは、その長を指す。

人間が死に、
その魂が行き着く先で
番人をしていると、
聞いたことがある。

人類の行く末を深い闇の中にいて、
見守っているとも。

前世の父が教えてくれた。

闇王は月王と共に、父の友人だった。

頻繁に会っていたらしいが、
ある日を境に
会えなくなってしまったらしい。

理由は教えて貰っていない。
…忘れただけかな
俺、あの頃まだ子供だったし。

「二人とも俺と同じ、不死身だからね。
 今でもすごく元気だよ。
 今度会わせるね。」

「あぁ…」

百年前から生き続けている人間が
こいつの他にもいるのだ。
…“人間”と言っていいか微妙だが。

「不死身って事は
 二人もエレミムに?」

「違う人。
 けどあの二人は、
 もう死なない覚悟、出来てるから。」

なんだかそれ、
本当の意味で神レベルってやつだよな。

違う人? って…

ま、いいか。
恐らくその話も、どこかで…。

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