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「再会」と呼べる「出会い」

第8章 その周りの人々

こちらの心配など余所に、
他の料理部員に混じり
次朗が明るく入ってきた。

ショウヤと釣りの話で盛り上がっている。
友達ってショウヤの事か…。
ショウヤも、男子部員が入る事を
望んでたようだからな。

「次郎君、エミは?」

佐伯が次朗に聞いた。

? なんでお前が
百瀬の出欠を知ってる事になってるんだ?

「何か大事な用があるって、
 帰っちゃったよ」

「え  …そっか」


佐伯が言ってた“友達”って…


「うわ!
 次郎君??なんでいるの?」

みんな、次朗の存在に驚いている。

「次郎君、じゃ一言お願い」

佐伯が、次朗が入部する経緯を皆に伝え、
次朗に挨拶を促す。

「今日からよろしくね」


次朗は満面の笑顔で
本当に一言だけ、言った。


冷静に、状況を判断する者、
佐伯と同じ表情で溜め息をつく者、
…そして色めき立つ者。

それぞれに迎えられ、
次朗は料理部に入部する事になった。


*…*…*…*…*…*…*

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