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「再会」と呼べる「出会い」

第8章 その周りの人々

「ハハ
 以後、気をつけまーす」



次朗さんは基本的にユルい。
この緊張感の無い態度は
以前はよく、カンに障っていたが、
付き合っていくうちに馴れてきた。

百年も生きているのだ。
我々とは
違う感覚を持っているのかもしれない。



けど
俺より次朗さんとの付き合いが
ずっと長い松井さんが、
度々彼に対して苛つくことがあるようで。

付き合いが深いからこその事は
ありそうだが。


「こっちは何作ってるんだっけ?」

「色々。野菜中心に、花なんかも。
 体験入部してみたらいいじゃないか」

作るのも良いかもしれないが、
育てるのもなかなか面白いんだぞ。

「農業は嫌いじゃないけど…
 やんなきゃいけない事もあるしねぇ。
 リョウちゃん、誘ってくれてたんだって?
 何もなければ、俺もこっち来てたよ」

「やめてよ~っ!
 うちの部が混乱しちゃうっ!」

山一が悲鳴をあげる。
ま …実際そうなっちまうかもな。


「あ 隠土次朗がいる」

四谷と二木も、作業を終えてやってきた。

「お前インドから来たって
 …あれ、 マジ?」

? 
二木がニヤニヤと次朗さんに聞いた。
そういう、設定なんだろうか?
話合わせた方がいいか?

「インド? …そうそう。
 カレーばっか食べてた」

「ハハハ マジなのかよ?!
 ウッケる~っ!!」

二木が大ウケだ。



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