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「再会」と呼べる「出会い」

第8章 その周りの人々

「何々?
 園芸部に興味あんの?」

四谷がにこやかに尋ねる。

「無くは無いけど
 俺、部活決めちゃったから
 …君はえっと」

「四谷だよ。
 二木も同じく隣のクラス。」

「よろしくな隠土!
 俺んち、実は『二木湯』って
 銭湯なんだぜ。
 いつでも汗流しに来てくれよな!」

「『二木湯』か、みどり町でしょ?
 あそこ温泉だし、泉質良いから
 何度か行ったことあるよ」

「えーっ?!マジで?!
 全然気付かなかったな。
 …つーか、あれ?
 お前インドにいたんだよな?」

「たまに帰って来てたから
 そん時に行ったんだよな。
 気付かないのは二木、お前が殆ど
 番台に出てないからだろ?
 少しは手伝えよ」

あー…なんか油断大敵。
次朗さんって
たまーに抜けてるんだよな。

『二木湯』は俺もよく利用している。
トレーニングや仕事の後の身体に
あそこのお湯はすごく良いんだよな。
疲れがジワッととれるんだよ。

「部長と次朗くんって
 元々知り合いなの?」

四谷が聞いてきた。

「あぁ、まぁ…」

「リョウちゃん、実はお願いが」

「…あ、あぁ

 じゃみんな、お疲れさん。
 今日はここまで。」

「部長、部発表の事なんスけど」

「四谷、パネルのデザイン、
 出来たんだろ?」

「はい。後は山一先輩に
 手伝ってもらってって感じですかね。
 昨日は逃げられたんで」

と山一に視線を送る。

逃げられたってか…。






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