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「再会」と呼べる「出会い」

第1章 苦過ぎた初体験

優司くんはカレーを
美味しそうに食べてくれた。
三度のおかわりに
お腹を壊すんじゃないかと、
心配になった位だ。

喜んでもらって良かった。
素直に嬉しかった。

「他にも、食べたい物があったら言ってね」

だからそんなセリフもすんなり出てきた。

「…じゃあ…」

対面キッチンの流しで
後片付けをしていた私は
目があってしまった優司くんの表情に
ドキリとした。

なんだろう…

「…今日は止めとくわ
 約束したしな」

「…何?」

ニッコリと笑顔を向けてくる。
何かを誤魔化すように…。

「ごちそうさま
 終わったなら、送るよ」

「ありがと、お願いします。」

…ホッとしたけど、

少しだけ、あっさりし過ぎた別れに
なんとなく寂しさをおぼえる。




どうも気持ちが定まらない。

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